ある日、1通のメールがぱぴかのに届きました。
↑上の写真に写っているとても優しい顔をしたラッキー君のママからでした。
ラッキー君は18才と言う高齢であることと、腎機能が低下しているため、もうすぐで他界してしまうと言うことでした・・・
しかし、火葬などは市にお願いするために、遺骨すら手元に残らない。
そこでラッキー君の毛であみぐるみを作成したいとのことでした。
しかし、ミニサイズのあみぐるみを作るための30gもためることは出来ないかもしれない・・・と言うことでした。

どうすれば良いだろう・・・あみぐるみを作りたい・毛はわずかしかたまらないかもしれない、なによりも、もうすぐで他界してしまうラッキー君。
それよりも、そんな中、メールをしてきてくれたお母さんにとにかくお返事を書かなくちゃ、と言う気持ちになりました。
「毛は集められるだけでいいから集めてください。ただラッキー君も体がきついかもしれないので、無理をしないで、出来る範囲内で集めていただくように・・・そしてなによりも、今一番ママさんにして頂きたいのは、ラッキー君のことをいっぱいいっぱい触ってあげてください。」と書きました。

その一週間後、またラッキー君のお母さんからメールが届きました。
ラッキー君が天国に旅立った・・・とのことでした。
ぱぴかのは悲しくなりました。先週ラッキー君とお友達になったぱかりなのに、こんなに早く旅立ってしまうとは、正直思ってもいませんでした。
ぱぴかのも涙がこぼれました。。。

享年18才。犬の年齢で言えばとってもとっても長生きなほう。でも、写真や毛を見る限り、ラッキー君は長寿でありながらぱぴかのには、若々しく感じられます。

 

そして、後日、ラッキー君のほんとうにわずかな、しかし生き生きした毛が我が家に到着しました。
丁寧に袋に詰められ、お母さんが書いてくれた『ラッキー君、18才』の文字がとても印象的でした。
18年間の思いを込めて、楽しかったこと、つらかったこと、いろんな思いを込めて、この文字を書かれたのだろう・・と思いました。
しっかり名前を書いて「また元気で帰ってくるんだよ!!」って母の気持ちが伝わります。

そして、ラッキー君の毛です。
写真ではわかりずらいですが、とてもふわふわな毛です。

気になる量はと言いますと、5gです。
あみぐるみが作れるか作れないか正直微妙なほど少ない量です。
でも、ラッキー君とお母さんが、最後の共同作業で集めてくれた大切な毛です。
大切にがんばってあみぐるみを作りますね。


そして、慎重になんとか毛糸に紡ぐことができました。
毛質は柴犬の毛に似ています。
毛の量も少ないのですが、毛も短いのです。
短い毛は細く紡ぐのが難しく、途中でスルスル切れてしまうこともしばしば。
しかし、不思議ですね、ラッキー君の毛、最後まで一度も切れずにつながってくれました。
『ラッキー君、ぱぴかのに協力してくれて有り難う』
毛糸の長さはザッと計算して16mほどです。

『なんとかあみぐるみができあがりますように!!』

 

2004.5.5


ラッキー君ができあがりましたよ。
そっくりとまではいきませんが、精一杯、目の前にあるだけの毛でラッキーぐるみを作らせていただきました。

ほんとにちっちゃなちっちゃなあみぐるみです。
でも、ラッキー君が生きた18年間の証がここに確かにあります。

 

18年間ありがとう・・・そしてお疲れさま(^_^)

いつか虹の橋で逢おう!!     papikano

2004.5.7